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インハウスデザイナーからの独立方法を実体験をもとに教えます
2020.06.28.
フリーランスになってから、ずっと書きたいテーマだと思っていましたがなかなか内容がまとまらず、ようやくこの記事を公開することができました。
ボクは現在フリーランスデザイナーとして活動させてもらっていますが、その前はECをメインとした事業会社で長年web・グラフィックデザイナーとして働いていました。多くのデザイナーが当たり前のように通る道である「デザイン制作会社で働く」というルートは通らず、脇道をひたすら走りながら独立開業したといった感じです。
まずはボク・ブロキの簡単な紹介
ボクは2007年からwebデザインの勉強をはじめ、1年間孤独な勉強期間を経てから2008年にwebサイト運営スタッフとしてベンチャー企業に入社しました。
その企業でECサイト、コーポレートサイト、ブランドサイト、webメディアサイト制作・運営・web広告運用などの経験を積み、企業ロゴや名刺、封筒、プロダクト、パッケージデザインなど制作の幅を拡げながら約11年間インハウスデザイナーとして働きました。元々社内には存在しなかったデザインチームをつくって後輩デザイナーを育てたり、企業ブランディングなども手がけるようになりましたが、2019年の4月末に退社し、同年5月より「BUROKI design」としてフリーランスデザイナーになりました。
もっと詳しく知りたいという方は下記のページなどご覧ください。
こうやって書くと、ボクは普通のデザイナーのような経歴は持っていないにもかかわらず、それでも何とかデザイナーとして活動できています。そして、いまデザイナーを志している人、これからデザイナーになろうとしている人、デザイナーという仕事に興味を持っている人、どうやってデザイナーとしてやっていけばいいのかわからない人、大した経歴がなく悩んでいる人・・。いっぱいいると思います。
今は自分次第でどうにでもなる時代です。美大や芸大に行かなくても、大手広告代理店やデザイン制作会社での勤務経験がなくても自分次第でデザイナーになれます。
実際に美大にも芸大にも行っていない、デザイン制作会社で働いた経験もないボクが、どうやってフリーランスになったか?やっていけているのか?今回のブログで書いてみたいと思います。ほんの一例だと思いますが、ぜひ参考にしてください。
ボクの会社員から独立までの足あとを綴りました。
index
目次
1. まずひと通りデザイン経験をしておく
独立したいのならまずは土台づくり・・。
基本中の基本ですね。デザイナーの場合、デザインできなければ当然話になりません。デザインできなくて悩んでいる人、断言します。仕事なのでまずはデザインできるようになりましょう。
フリーランスとして独立すると基本的にはほぼ一人で制作しなければいけないので、開業する前にwebサイトデザインだけでなく、ロゴデザインや名刺デザイン、チラシデザインなどの制作を経験し、仕事として手掛けられるくらいのスキルに昇華させておいたほうがいいと思います。webサイト制作専業でやっていきたい場合でも、クライアントさまによってはロゴを持っていない、合わせて名刺もつくってほしいという要望をいただいたりするので、柔軟に対応できるような経験を持ってから独立しましょう。
ボクの場合は会社員デザイナー時代にweb、グラフィック、パッケージなど様々なデザインを経験し、実績にできるくらいのスキルを独立する前に磨いてきました。この土台づくりは人によっては数年を要してしまいますが、仕事にするならクライアントさまに迷惑をかけるわけにはいかないので、自分も周りの人も独立に納得するくらいのデザインスキルをまずは手に入れましょう。
2. 本業とは別に個人活動を開始する
制作会社で働かずにフリーランスとして独立する場合、一番重要になってくるのは周囲の人たちに独立後に仕事の依頼をしてもらえるかどうかです。
インハウスデザイナーで働いていたり、独学でデザインの勉強をしていると、どうしても周りにデザイナー人口が少なく、横のつながりができにくいです。横のつながりがないとデザイナー仲間から仕事を紹介してもらえる機会も少なくなってしまうので、いかにして「ゼロの状態で独立をしない」ようにするかが重要なんです。本業をこなしながら将来のことを計画的に考えて実践していく必要があります。
BUROKI designは本業の傍ら2012年より開始
ボクは2019年にフリーランスになりましたが、BUROKI designとしては2012年からはじめていました。はじめたての頃は本業以外の時間で自分のロゴをつくったりwebサイトをつくったり名刺をつくったり・・自分のwebサイトに載せるための作品をつくったりしていました。
もっとデザインできる環境を貪欲に求めていたという感じです。
はじめはバリバリ副業として仕事をもらう!という意気込みではなく、やっぱりデザイナーはいろんなデザインをしたくなるものですから、本業以外のデザイン制作をしてデザインの幅を広げるためや、デザインをもっと楽しむためにはじめたという感じでした。

だからちょっとでも浮かんだデザインのアイデアがあると、即座に制作して自分の作品になりそうならストックしておく・・ということをやりながら、自発的にデザインスキルを磨いていました。それをまた本業に還元していく・・ということをやることで、より周囲にデザイナーとしての自分を印象づけていくことができます。
3. SNSで個人活動を発信する
本業とは別に個人活動を開始したときに同時にやってほしいこと、それはfacebookやtwitter、instagramなどのSNSで個人活動用のアカウントを開設し、そこで作品などを定期的に発信しておくことです。
独立するまでにまずはデザインスキルを磨きつつ個人活動を開始して土台をつくり、その土台に種を撒いていくようなイメージです。本業をしながら自分の畑を耕し続けます。SNSやネットに自分の作品や存在を発信し続けるということは、「自分にたどり着ける入り口を増やす」ということでもあります。できればこれは2、3年くらいやり続けていたほうが独立したあともデザインの依頼などきやすくなります。
発信して周囲の人たちに認知してもらう
あともうひとつ、個人活動を公に発信することで本業の同僚や上司、知り合いや友達にもそれとなくアピールできるんですよね。これが今後のためにも意外と重要で、本業だけやっているとなかなか伝わらない部分も、個人活動でいろんな作品を発信し続けることによって「こんなデザインもできるんだ」、「この人は本当にデザインが好きなんだな」と徐々に思ってもらえるようになります。
先ほども述べましたが、インハウスデザイナーのような環境は周りにデザイナーの絶対数が多くありません。ですが、その分デザイナー以外の人たちがたくさん働いています。将来クライアントになるのはどんな人たちですか?デザイナー以外の人たちのはずです。もしかすると、将来独立したときにクライアントになってくれる可能性があるからこそ、同僚や知り合いたちにも周知させておくことが重要です。
ボク自身も2012年にBUROKI designをはじめてすぐにfacebookページを開設し、そこで制作した作品を発信していました。その投稿を見た知り合いから制作依頼がくることもあったり、デザインが必要な人を紹介してくれたりと、つながりも増えていきました。
4. 本業と副業でインプットとアウトプットを繰り返す
独立を志し、個人のデザイン活動を開始し、SNSのアカウントを開設して作品の投稿を開始したら、ひたすらそれを繰り返します。
本業でやっていることと個人活動でやっていることの内容は違っても、分けて考える必要もなく、個人活動で得たものは積極的に本業でも取り入れてみて、本業で学んだことを個人で実践して活かしてみる・・そういうことをやりながらインプットとアウトプットを円滑に循環させていきます。
このフェーズの目的はデザインスキルの向上と、デザインできる分野の幅を広げること。フリーランスとして独立した場合、ほぼ一人で制作することになり、過去にどんなデザインをやってきたかがかなり重要になってくるので、本業があるうちにできるだけいろんな分野のデザインを制作し、経験値を積んでおきます。
デザイン制作会社で働いたことのない人にとっては、いろんなテイスト・分野のデザイン経験がどうしても乏しくなってしまい、本業だけでは制作できるデザインテイストも偏ってしまいます。独立していろんなデザインの仕事を手掛けていくためにも、本業以外の個人活動で試行錯誤を繰り返しましょう。ちなみにボクはオリジナルTシャツを毎年夏になるとよくデザインしていて、デザインもプリントサイズも何度も失敗しました・・(汗)。
ですが、その失敗経験は本業だけやっていると絶対に得られないものだし、失敗や試行錯誤から学んだことはたくさんあって、本業でTシャツをつくるときにも活かせました。
5. 周りの人に「デザイナーといえば自分」を刷り込んでいく
いわゆるデザイナーとしての道を通らずデザイナーとしてやっていくためのこの「脇道からの独立方法」で一番大事なことかもしれないこの項目。ボクが独立のためにやってきたことはすべてここにつながります。
自分個人の年賀状、Tシャツ、会社の忘年会やレクレーションのイベントで必要になった制作物、プレゼン資料、SNSのカバー画像など、どんどんどんどん、デザインを有効利用して発信して「デザイナーといえばブロキ」を周囲の人たちに印象づけていきました。
ここで気をつけたいことは、お金が発生しないところでも積極的に制作をし続けるということです。適材適所で制作していても周囲に与えられる印象はわずかです。仕事、プライベート、平日、休日など関係なくいつでもデザインを制作して発信。これをやり続けると間違いなく周囲の人たちに刷り込めます。
結局みんなデザインが好き
例えば、仕事のなかでデザインしたものと、会社のイベントごとでデザインをしたものでは、圧倒的に後者のほうが会社の人たちにとって身近ですよね。自分の仕事のことを考えなくていいし、何よりもリラックスできている状態で触れるデザインは、自分ごとのように楽しんでくれたりもします。
そして大事なのはデザインすることを自分自身も楽しむこと。
楽しんでデザインされたものは個人的に相手にも伝わると思っています。楽しんで常日頃からデザインして、周りの人を楽しませる。ボクはずっとこれをやり続けていたからこそ、前職からデザインの仕事をフリーランスとなった今でもいただいていますし、前職を退職して新たな職場で働いている元同僚たちからも、新しい職場にも関わらずデザインの仕事をいただいています。
独立すると否が応でも自分で仕事を生まないといけません。営業活動をしたり人脈を広げたり、仕事につなげる方法はいくつもありますが、独立する前に出会った人たちを大事にする。まずはそこからはじめましょう。
「自分のことを知ってくれている人たち」は、ずっと財産です!
6. 独立を決意する前から自分のwebサイトと名刺をつくっておく
これは正直、独立する前ならいつでもいいのですが、自分のwebサイトと名刺は企業に在籍中につくっておくのがベターです。
「3. SNSで個人活動を発信する」の項目にも近いことなのですが、webサイトをつくっておくことでネットから自分自身への入り口が増えますし、「webサイトを持っている」ということがクライアントさまの信用にもつながり、仕事の依頼がスムーズにいきやすくなります。退職前に人脈を増やすために異業種交流会などに参加した場合にも役立ちますし、コミュニケーションも取りやすいですしね。
ドメインとサーバーを取得し、webサイトを公開したら各SNSの自己紹介欄からリンクさせることも忘れずに。ネットが発達したいま、どんな人がどの環境・どのwebサイトから見ているかわかりません。あらゆる経路からの訪問を想定し、SNSだけでなく自分のwebサイトへの入り口も増やしておきましょう。
制作した自分のwebサイトは放置しないように!
ここで言っておきたいことですが、デザイナーは自分のwebサイトをつくったはいいものの、そのまま放置している人がかなり多いです。ボク自身も2012年に公開したこのBUROKI designのwebサイト、ずーっと放置していました。
制作した作品を載せるために2012年にサイトを公開しましたが、それでも数年間放置、2018年からようやくリニューアルに着手し、退職する半年前の2018年11月にリニューアルが一旦完了、以来現在までずっとコンテンツの更新、webサイトの修正・改善を繰り返しています。
数年間放置していたのになぜ自分のサイトを更新して育てるようになったか?それは退職して独立を決めたことが一番大きいです。自分のデザインに対する思いや制作させていただいたロゴやwebサイト、名刺・・。それらを継続して発信することでボクのようなたいして人脈のないデザイナーでもやっていけるんじゃないか?と考えたからです。
もちろんまだ途上ですが、自分のサイトを更新し続けていると、はじめましての方々からサイトの問い合わせフォームから制作に関する問い合わせもきますし、SNSでボクの作品を気になってくださった人がwebサイトも見てくれて依頼してくれるというケースもかなり多くなりました。いまだ営業せずにやっていけています(感謝以外あるわけない)。
webサイトを更新し続けるということは、webデザイナーであれ誰でもできることではないです。逆にいうとだからこそやることに意味があります。だからこれから独立予定の皆さんは、絶対に自分のwebサイトを更新し続けてください。
サイトを育てているからこそわかることもたくさんあります。自分だけの感覚を持つことは、とても大事なことです。
7. ここまでやり続けて、準備万端で独立する
上記で紹介した6つの項目すべて実践し、自分自身のなかで「いける!」と判断できたなら、いよいよ独立です。
この場合の注意点としては、勤務している会社や職場は円満に退社しましょう。変にモメたりするのは最悪です。自分のことを多少なりともわかってくれている人たちがいる職場は、独立したあとも仕事をいただきやすいですし、確実に今後につながります。
2012年に個人活動を開始し、2019年春に退職したボクの場合、準備期間が約7年ほどあったことになりますが、ボクのこのケースは長いくらい(長すぎるかも?)で、この間はデザインだけやっていたわけではなく、企業ブランディングなど興味を持ち勉強したりしていたので、準備期間はもっと短くてもいいはずです。
デザイナーとしての将来を考え、それに向けてスケジュールを立てて準備・制作し、万全の状態でデザイナーとして独立。これだけのことですが、やっぱり技術職なので時間は要します。加えて人の印象は簡単には変えられないですし、時間をかけて得たものは後々間違いなく財産になります。
独立したものの仕事がない、デザインを勉強しているもののスキル習得後何をどう進めていけばいいのかわからない・・そんな人は多いと思います。ボクが上記に書いた順序で実践してみてください。もっとうまくやれる人もいるはずです。
今回はあくまでボクのケースですが、独学でデザインをはじめてから制作会社に入らず、フリーランスになるまでの道のりをご紹介しました。ボクのような状況でフリーランスとして独立を考えている人や、副業デザイナーになろうとしている人たちの参考になれば幸いです。
独立は準備が大切。準備さえうまくいけばやっていけます!
はじめましてBUROKIです。
ベンチャー企業にて11年間webやグラフィックデザインとブランディング経験を経て、2019年5月よりフリーランスデザイナーになりました。完全独学でフリーランスになった異色の経歴の持ち主だと思います(笑)
制作実績やインハウスデザイナーのことなど日々更新しています。デザイン制作のご依頼やお問い合わせなども受け付けてますので、なんでもお気軽にご相談ください。
ベンチャー企業でマスターデザイナーとして働いた後、フリーランスになりました。制作実績やインハウスデザイナーのことなど日々更新しています。制作のご依頼なども受け付けてますので、なんでもお気軽にご相談ください。
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