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物価上昇とインボイス制度。フリーランスの価格設定は今後どうするべきか?
2022.10.23.
10月に入ってからモノの値上がりが目立ちますね。
コロナ後の影響を受けて、ラーメンに使われている小麦が値上がりしていることはニュースなどを通じてけっこう知られていますが、今月からトイレットペーパーも値上がりですし、自販機で売られている飲み物もオペレーション業務の人件費上昇などの影響を受けて順次値上がりしていくみたいです・・(いつも買ってる水も少し高くなりました 涙)。
日本はまだ物価上昇に対しての影響は今のところそこまでないみたいですが、世界的にはかなり上昇しているようで、このままでは日本も上昇どころか高騰し、「将来は牛肉は高すぎて食べられなくなる」なんて言う著名人まで出てきました・・。
フリーランスとして活動している人にはこの物価上昇だけではありません。
ご存じ来年2023年10月から開始されるインボイス制度。
今のままでフリーランスとして活動していたら、生活が苦しくなる可能性が大いに出てきそうですね。インボイス制度については過去のブログでも説明しているので、そちらをご覧ください。
なかなか由々しき問題になってきているなとボク自身も感じています。
なので今回のブログでは少しいやらしい話ですが、クライアントさまからいただくデザイン制作料金の面から、来年以降のフリーランス生活をどう生き抜いていくか?個人的な考えを書いてみたいと思います。
今から危機感持っておいたほうがいいと思います。
デザイン制作料金の値上げを検討してもいいと思う
世間一般的に、フリーランスにデザインを依頼すれば安くつくってもらえるというイメージがついています。
制作会社に依頼できるほど予算はないが、フリーランスは安いから依頼できそうと思っている方も多くいらっしゃいます。実際、ボクの知るフリーランスにも相場よりもかなり安い金額で制作を受けている人もたくさんいますし、駆け出しになればなるほど実績づくりのために無料で制作を受ける人や、自分のスキルに自信がないから格安で制作している人も多くいます。
そういう人たちは今でもフリーランス一本だけでは生活できていない人が大半で、バイトをしながら副業のような感じで制作していたり、家族と同居しているからこそフリーランスとしての生活が成り立っていたりしています。
ですが、ハッキリ言って安請け合いしている人たちは今後、もっと厳しくなると思います。
ロゴデザインを1万円で制作している場合
例えば、ロゴデザインを格安の1万円で受けているデザイナーは、現状は消費税込みで1万1000円を請求でき、益税として消費税分も利益にできていますが、来年10月以降は1万1000円のうち1000円は消費税として納める必要があるので、実質1万円が利益となります。
ロゴデザインは滅多なことがない限り1日や2日で完成することはありません。
先方さまとコミュニケーションを密にとり、ロゴデザインのアイデアを複数出し、実際にロゴとして形にし、より良いロゴとしてブラッシュアップさせていく・・。ロゴ制作には通常でも1週間から2週間、デザイナーによっては1ヶ月以上かかる人もいます。そのロゴの制作費が1万円・・生活できるわけがないですよね。
その上、物価が今より上がり、生活費にかかるお金が増えてくる・・。今より苦しくなるのは目に見えてますよね。なので今のうちから制作料金の値上げや見直しを検討してもいいのではと思います。
あくまで相場価格に合わせようということ
値上げを検討しようと言っていますが、不必要な値上げをしようということではありません。あくまで世間に出回っている各デザインの相場の価格に合わせようという話です。デザインの相場を簡単にいうとぞれぞれ、
- ロゴ制作…5万円から10万円
- webサイト制作…40万円から50万円 ※制作ページ数による
- 名刺制作…2万円から3万円
大体これくらいが相場の価格です。
デザイン制作会社は会社によってはもっと高い料金を設定しているところもあるかと思います。しかし、これよりももっと安い金額で制作しているフリーランスがいかに多いことか・・。
どうやって生活しているのか、同業ながら疑問に思ってしまうくらい安い金額で制作を受けているフリーランスがあまりにも多い現状。そのままでは、フリーランスとしてやっていくことが難しくなってしまう可能性が大いにあると思います。
ボクは絶対に安売りはしない
ボクはフリーランスになる上で、やらないことをいくつか決めました。その中のひとつが「安売り」です。
2008年からデザイナーとしてのキャリアをスタートさせ、いろんな媒体でのデザイン制作を経験してきました。今ではどんな案件にも提案、制作対応できるスキルを身につけられているという自負もあります。
約11年もの長い間フリーランスになるために制作や準備をし、いろんな経験をしてきたボクは、
- 絶対に自分のスキルを安売りしない
- 安く制作するくらいならフリーランスにならない
- 安売りしなければいけない状況になったら廃業を考える
と開業当時に決めました。
ですが、安売りはしないと言っているボクも値下げすることはもちろんあります。
ただ、それは普段からお世話になっているクライアントさまに限った話。「安く良いデザインをしてもらいたい」と思って近寄ってくる方に対して、はじめから安く受ける義理はないと考えています。
仕事はあくまでwin-winじゃないといけないし、関わる全員が幸せにならないといけない。
これはボクが会社員時代、前職の社長から教わったことです。今も胸に刻まれています。
最後に、こういう格言があります
今回のブログでは、これからのフリーランスのお金事情を少し生々しく書いてみました。
こういうこと書くのはどうかなとも思うのですが、フリーランスはお金についてけっこう悩んでいることも事実。もっとお金ほしいけど安くしないと仕事がもらえない、自分のデザインに自信が無いからいつも安く受けてしまうなど、制作料金についての悩みは常に抱えています。
安くつくってもらいたいからフリーランスにお願いしがちな人にも、少しでも知ってもらえたらと思って書きました。自分の生活が苦しくてもデザインできたら満足なんて人、いるわけがないですからね。
そしてお金のことで悩んでいるフリーランス、不安を抱えているフリーランスに伝えたい言葉があります。それは「値下げして潰れた会社はたくさんあるが、値上げして潰れた会社はない」ということ。まずは自分が納得する価格を提示して、それから先方さまと交渉して価格を決定すればいい。ボクはそう思います。自分に自信を持ちましょう!
いまのこの状況は、自分は何のためにフリーランスになったのか、よく考える良い機会なのかもしれませんね。
お金がなければフリーランス続けていけませんからね。
はじめましてBUROKIです。
ベンチャー企業にて11年間webやグラフィックデザインとブランディング経験を経て、2019年5月よりフリーランスデザイナーになりました。完全独学でフリーランスになった異色の経歴の持ち主だと思います(笑)
制作実績やインハウスデザイナーのことなど日々更新しています。デザイン制作のご依頼やお問い合わせなども受け付けてますので、なんでもお気軽にご相談ください。
ベンチャー企業でマスターデザイナーとして働いた後、フリーランスになりました。制作実績やインハウスデザイナーのことなど日々更新しています。制作のご依頼なども受け付けてますので、なんでもお気軽にご相談ください。
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