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ボクのブログでは基本的にデザイナー向けの記事を多く書いていて、クライアントさま向けといえる記事は今までのデザイン制作実績が多いです。
ですが、デザイナーでない一般の人のデザインに対する理解がまだまだだと感じているので、制作実績以外にもクライアントさま向けの記事もこれからは書いていきたいと思っています。ボク個人的に、いろんな人にデザインのことをもっと知ってほしいし、デザインを好きになってもらいたいという気持ちもあります。
知らない、わからないと言われるより知ってくれているほうが嬉しい!
最近増えてきた「webサイト制作の月額サービス」
webサイト制作にもいろんなケースが増えてきています。
クライアントさまがフリーランスや制作会社にサイト制作を依頼し、制作してもらったwebサイトを納品してもらい、制作費を支払うという従来の制作方法ではなく、初期費用や制作費は一切支払わず、毎月定額のお金を支払うだけでOKという「webサイト制作の月額サービス」です。
利用する前に知っておきたい月額サービスの注意点
このサービスは制作費がかからないことが多く、そこだけ見るとすごくお得なように見えるのですが、実は注意しなけばいけない点はいくつかあります。
今回のブログでは月額のweb制作サービスを検討しているクライアントさまに向けて、「月額制やサブスクのwebサイト制作サービスを利用するときの注意点」を書いてみたいと思います。
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このブログの目次
注意点1. 他と似たようなwebサイトになる
まずwebサイトの外観(デザイン)という部分で知っておいてほしい注意点。
月額での制作サービスの場合、初期費用や制作費がかからないのでサイトデザインにそこまでリソースを割くことは難しく、あらかじめ用意されているデザインテンプレートを選ぶか、そのテンプレートをカスタマイズする形でサイト制作が進められる可能性が高いです。
当たり前ですが、デザインのオリジナリティはこだわろうとすればするほど時間と費用がかかります。制作費がかからない月額サービスではオリジナリティを追求するサイト制作はほぼ不可能で、サービス業者さんの採算がとれないと思われます。なのでテンプレートを利用するというわけですね。テンプレートは汎用性が高く使い勝手がいいので、場合によっては他の企業やお店とサイトデザインがかぶってしまうということも起こりえます。
デザインにこだわりたい!と思っているクライアントさまは、従来の制作方法を採用している制作会社やフリーランスに依頼するとよいでしょう。
注意点2. ずっと毎月のお支払い
次に気になる金額に対しての注意点。
従来のwebサイト制作では初期費用とサイト制作費の見積もりを制作する前に出して、その金額にクライアントさまが納得されたら制作を開始し、制作を完了して納品後、制作費のお支払いという流れが一般的でした。
支払う方法は分割払いなどはあるとしても、一括でお支払いいただくということがほとんどです。ですが月額制作サービスは初期費用や制作費が一切必要なく(0円)、毎月数千円のお支払いでOKというもの。これはかなりお得に思えますよね。
制作費かからないの!?めっちゃお得やん!じゃあここにお願いする!となる前に、ちょっと立ち止まって「じゃあどこにお金がかかるのか?」を考えてみましょう。
webサイト制作の月額費用の内訳
制作費にお金がかからない月額webサイト制作サービスのどこにお金がかかるのかというと、webサイトの毎月の運営・保守管理費です。お客さまのwebサイトはこちらですべて管理するので大丈夫ですよーというものです。
基本的にはこの運営・保守管理費なのですが、事業は日々変化していきますよね。仮に新しい事業が立ち上がった場合、webサイト上でもお知らせする必要が出てくるでしょう。その場合はサービス業者さんにwebサイトの修正や更新をお願いすることになります。業者さんによってはwebサイト公開後の更新や修正には料金が発生するかもしれません。その辺はサービスを利用する前に確認しておいたほうがいいですね。
そして前述したwebサイトの運営・保守管理費は、毎月支払い続けることになると思います。
もし月額5000円だとすると、1年で60000円、3年で180000円、更新や修正は別途請求。これが安いと思うか高いと思うかは、利用するあなた次第ということです。
注意点3. 基本的に「レンタル」という形になる
ボクは月額制作サービスを採用していないので、サイトを制作するときはまずクライアントさまにドメインとサーバーの取得をお願いしています。なぜなら、制作させていただいたwebサイトはお客さまのものとして「納品」させていただくからです。
しかし、月額制作サービスは「初期費用が不要、面倒な手続きも一切不要」なことも多いです。詳しくない方からするととても便利に思えますがこの場合、月額サービス業者さん側がドメインからサーバーまでの手配までしてくれます。
しかし注意が必要なのはこのとき、どのサーバーを利用するかということ。
業者さんによっては自社のサーバー内でクライアントさまのwebサイトをつくることもあるのです。
つくってもらったwebサイトはクライアントさまのものになることはなく、「納品」ではなく「レンタル」という形態をとることもあるようです。この場合は住居に例えると賃貸マンションのようなイメージですね。借りた土地を部屋で、家賃だけ毎月払い続けるといった感じです。
手軽につくってもらったはいいけど、ずっと自分たちのものにならないwebサイト・・。それでもいいのかどうか、判断する必要はありそうです。
注意点4. 解約したらwebサイト丸ごと消去
最後にもうひとつ注意点を。
これはどのサービスにも言えることですが、サービスには必ず「利用者にやめられない仕組み」が存在します。
webサイトはインターネット上に公開後、googleにwebサイトを見つけてもらい、ネット検索の検索結果ページに表示されていきます。その後検索ページからwebサイトへの流入が増えていきます。
特に企業サイトの場合、企業名で検索されたときに検索結果ページに上位表示されることでサイトへの流入だけでなく、会社そのものが存在していることを伝えることができ、それが信頼にもつながっていくのですが、月額制作サービスを利用してサイトを制作・公開していたときにこのサービスを解約することになってしまうと、webサイトそのものが消去される可能性があります。
webサイトが消去されるとどうなる?
これはあまり考えたこともないかもしれませんが、webサイトを消去すると、当然ですがwebサイトにはアクセスできなくなります。
しかしそれだけではなく、googleの検索結果ページからも表示されなくなり、企業情報も消去され、最悪の場合「この会社は倒産した」という悪い印象を与えてしまいかねません。
「googleの検索に引っかかる」ということはwebサイトへの流入以上に検索ユーザーに与える印象は大きく、webサイトのページ数が増えれば増えるほど検索からの入り口は広くなり、解約するとそれらすべてが無くなってしまう可能性があるため、サービスの解約が難しくなっていきます。
これは頭に入れておいたほうがいいと思います。
当たり前ですが利益の出ない事業は存在しない
以上、月額制作サービスを利用するときに知っておきたい注意点を書いてみました。
月額でのお支払いになると1万円以下になることが多く、お得に思えますが、事業する側も利益がなければ続けていけないわけですから、利益が出る仕組みを考えてこその結果、このサービスになっているということです。
例えていうならボクはこの月額サービスを「1品一律290円の居酒屋」に似ていると思っています。一品一品は安く、安いからこそたくさん注文してしまい、結果普通の居酒屋とたいして金額変わらないやん!という経験は皆さんもしたことがあると思うのですが、あの感覚に近いと思います。
いずれにせよ後悔しないようにしていきたいとものですね。
しっかり見極められる眼を持つことが大事だと思います!
はじめましてBUROKIです。
ベンチャー企業にて11年間webやグラフィックデザインとブランディング経験を経て、2019年5月よりフリーランスデザイナーになりました。完全独学でフリーランスになった異色の経歴の持ち主だと思います(笑)
制作実績やインハウスデザイナーのことなど日々更新しています。デザイン制作のご依頼やお問い合わせなども受け付けてますので、なんでもお気軽にご相談ください。
ベンチャー企業でマスターデザイナーとして働いた後、フリーランスになりました。制作実績やインハウスデザイナーのことなど日々更新しています。制作のご依頼なども受け付けてますので、なんでもお気軽にご相談ください。
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